スキルアップ

【外資コンサルがおすすめする】コンサルになった後に読むべき本5選

外資系コンサルティングファームに転職が決まり、入社までの間に準備をしようと思っている人。

コンサルになったはいいものの、スキルが追い付かず、戸惑っている人。

いざ、コンサルになってみると周囲に作業スピードや、品質の高さに驚くことも多いです。
しかし、その全員がゼロからスキルを付けた人たちです。

初めからコンサルスキルがついている人はいません。

私もコンサルタントに転職が決まってから、本を読み、様々な講座を受講しましたが、ほとんどは実際の業務の中で身に付けたものが多いです。

それでも事前に知識として本を読んで、体系的に学んでおくことは重要なことです。

コンサル未経験から、転職して半年間でコンサルとしてパフォーマンスを発揮し始め、1年後には最高評価を得るまでになった私が、読んで本当に役に立った本を紹介します。

論理的思考力を身に付ける
ロジカル・シンキング

思考を構造化する
イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

思考を高速化する
ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング

ビジネスで通用する日本語を書く
数学文章作法 基礎編

高品質のパワーポイント(資料)を作成する
PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則

ビジネスマンの基礎として必須スキルである論理的思考力を身に付ける

論理的思考力の基礎の基礎を身に付けるための必読書といえば『ロジカル・シンキング』です。
この本は、コンサルへ転職する前にも読みましたが、転職後にも改めて読み直しました。
むしろ、この本を読んでいないコンサルタントはいないのではないかというぐらいの本です。
コンサルタントとして仕事をする上で、論理が破綻したコミュニケーションを取ってしまうと社内からも社外からも信用を失い、コンサルタントとして生きることは難しくなります。
これはコンサルタントとして、というよりは、ビジネスをする人すべてに必要不可欠な本と言っても過言ではありません。
体に染みつくまで、読み返すための本です。

ロジカル(論理)の次はストラクチャー(構造)で思考する

事象を構造化して捉えるスキルは、コンサルタントとして業務を遂行する上で、必要不可欠です。
ロジカルシンキングをベースとして、ある事象を構造化して捉えるための知識を与えてくれるのが『イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」』です。
これを初めて手にしたときは、私はまだ大学生でした。
その時は書いてあることは理解できたのですが、まだ自分自身で使える実感はありませんでした。
コンサルタントになってから改めて読み直すことで、自分の血肉になっていくのが分かりました。
コンサルタントの業務の中心である「問題解決」をしていくために必要な観点が網羅されています。
事象を構造的に細分化し、事象が起きている真の原因に最短でたどり着く手法を学ぶことができます。

論理的、構造的思考を高速化する

論理的思考力を身に付け、事象を構造的に捉えるようになった次は、そこまでの思考を超高速で行う必要があります。
この本のタイトル『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』にもあるように、ゼロ秒で事象を構造化するための方法論が書いてあります。
その方法はいたってシンプルでA4 1枚の紙に、書くトピックとその内容を箇条書きにする、というものです。
それ以上でも以下でもなく、本当にそれだけです。
例えば、「今日やること」というトピックで、「やること」を箇条書きします。
今度は、「やること」のうちの1つをトピックにして、新しいA4 1枚に「やること」の構成要素などを箇条書きにしていきます。
このようにして、1つのトピックをA4 1枚の紙を数枚使って、どんどん細分化していきます。
紙に書きだすことで、頭の中が整理され、高速で思考を回すことできます。
そして、この作業を続けることで、頭の中である程度深い段階まで細分化することができます。
これが究極の形になるとゼロ秒で事象を細分化できるので、「ゼロ秒思考」と呼ばれています。
ゼロ秒思考ができるようになると、あるトピックが出てきた際に、頭の中にツリー図のようなものが浮かんでくるようになります。

ビジネスで通用する書き言葉(日本語)を身に付ける

コンサルタントの成果物のほとんどは「文字」でできています。
文字、つまり書き言葉の質を上げることが、コンサルタントの成果物の品質向上に直結します。
書き言葉の質を上げるとは、簡単ところで言うと、主語と述語を合わせることです。
極端ですが、以下のようなイメージです。

失業率が増える

失業率が上がる

増えるのは「量」の概念です。
率は「値」ですので、増えるのではなく、上がります。
こういった正確な日本語を使うことができることもコンサルタントとして非常に重要なスキルです。
正確な日本語を、かなり基礎的な部分から解説してくれるのが『数学文章作法 基礎編』です。
この本を読んでから明らかに成果物の品質があがり、私自身の評価も上がりました。

高品質なアウトプットを素早く作成する

現状では、コンサルタントのアウトプットは、打合せの場での討議資料や、プロジェクト報告書など、多くの場面でパワーポイントを使った資料を作成します。
コンサルタントのアウトプットの8割以上はパワーポイントで作成されていると言っても過言ではありません。
つまり、パワーポイントで高品質な資料を、高速で作成することが、コンサルタントの価値を決めることになります。
コンサルタントのコアスキルとしてのパワーポイントでの資料作成方法が、オールインワンパッケージで書かれているのが『PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則』です。
かなりページ数が多い(450ページ以上)ですが、コンサルタントとしての準備を検討されている方は、手にとって置いて間違いないです。
何度も立ち返って、見直すことができる本です。
ここに書かれていることを身に付けることができれば、おそらくどこのファーム、事業会社に行っても資料作成で困ることはないでしょう。

5冊の良著でコンサルスキルの基礎を身に付ける

紹介した5冊では、コンサルタントとしての基礎力を身につけることができます。
しかし、読んだだけでは、知識はスキルに変わりません。
実際のプロジェクトで手を動かし、量をこなすことで、質に転化します。
その手の動かし方や、頭の動かし方を教えてくれる本だと考えて頂ければ大丈夫です。
基本を身に付けたい、基本に立ち返りたいと考えている方にはぴったりの5冊を紹介しました。

以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。