コンサルの内部リーク

外資系コンサルタントで昇進(プロモーション)する人の3つの特徴

外資系コンサルタントを志望する理由の1つとして、昇進が早い(日系企業に比べて)という点があります。

私も昇進の早さにあこがれて、外資コンサルを目指しました。
昇進が早いということは、要するに、給料が上がるスピードが速いということです。

また、違った言い方をすれば、適切な能力値への調整が早いと言えます。

日系企業の場合は、終身雇用を前提として、年功序列制度を用いている企業が多いです。
特に一部上場企業などは、この傾向が強いです。

しかし、若手で優秀な社員は、自分が出している業績と比較して、何もしていないおじさんの給料の方が高い現実に耐えることができないんですね。

だから、適切な能力値への調整が早い外資系やコンサルティングファームへ転職するケースが増えています。

私もその1人です。

今回は、実際に昇進スピードが早いと言われているコンサルティング業界の内側から、実際に昇進していく人の特徴を解説します。
コンサルタントになりたての方や、これからコンサルタントを目指そうという方にも参考になると思います。

昇進する人の特徴
  • 次の役職(タイトル)で求められるパフォーマンスが定常的に出せている
  • ある専門分野で業界トップクラスの実績を出している
  • 影響力のある社内の人物とコネクションがある

それでは、ひとつずつ解説していきます。

昇進先で求められるパフォーマンスが出せている

最も昇進(プロモーション)する理由として多いのが、昇進先の役職(タイトル)で求められている業績(パフォーマンス)をすでに出せているということです。

そんなのプロモーションしてから出せるようになるんじゃないの?

甘いです。

会社側からすると、昇進というのは、その人に対して支払うコストが上がるということです。
コストが上がってから、あまり仕事しませんでしたとなるのは、会社としては起こってほしくありません。

つまり、会社側としては、昇進後も確実に活躍できる人材を昇進させます。
その1つの指標が、昇進後で求められている役割を、すでに担っていることです。

考えてみたら当たり前ですよね。

すでに昇進後の役割を担っているのであれば、確実に昇進後も役割を果たしてくれるので、今より高いコストを支払う確実な判断材料になります。

現状の役職同士の中でいくら順位が高かろうが、昇進先で求められている役割を担えていなければ、おそらく昇進は難しいでしょう。

実際は、コンサルティングファームに入社される方は、非常に優秀なので、現状の役職同士の中で上位5人に入る(プロモーション候補になる)人たちは、総じて次のタイトルの役割をすでに担っている人が多いです。

「えっ、この人こんなに仕事できるのに、まだこのタイトルなの?」
と思った人がいたら、その人はおそらく直近の昇進のタイミングでプロモーションする人物でしょう。

昇進することが誰が見ても明らかな人物が、確実にプロモーションしていきます。

感覚的な話をすると、プロモーションできるかなぁ?と少しでも疑問符がついている間は、プロモーションできないと思っておいた方が良いです。
それぐらい上位5人ぐらいのレベルは高いです。

私が尊敬する上司から言われていたのは、以下のような言葉です。

「常に2つ上のタイトルの仕事ができるように考えて取り組んでください。」

この言葉をくれた上司は、ファーム内でも最速で昇進している人でした。

専門分野で業界トップクラスの実績がある

通常、コンサルティングファームには、各役職(タイトル)に求められる行動指標のようなものが設定されています。

アナリスト、コンサルタント、シニアコンサルタント、マネージャー、シニアマネージャー…と役職が上がっていくにつれて、求められる行動指標も変わってきます。

基本的には、求められている行動指標をすべてクリアしている人が、次の役職に昇進(プロモーション)していきます。

しかし、例外があって、行動指標は一部満たしていないが、1つの分野で圧倒的な実績や、専門的な知識を有している場合は、その点が評価されて昇進していきます。

例えば、こんな感じです。

  • 顧客を管理するためのシステム(CRM)の中でも、ある1つのCRMサービス(セールスフォースなど)の知識が、ファームの中で1番である。
  • 最新のサイバー攻撃の攻撃事例の研究をしている。
  • ある大企業の顧客の購買のデジタル化の事例を複数経験している。

これは非常に稀なので、当てはまる人は少ないと思います。

プロモーションは戦略が重要なので、自分自身が分野特化型の場合は、ここで紹介した方法を使ってプロモーションする作戦を考えてみてください。

何度も言いますが、この専門分野特化型の事例は、非常に稀ですので、ほとんどの人は当てはまらないと思ってください。

影響力のある社内の人物とのコネクションがある

この方法は、あまり好まれる方法ではないのですが、実は非常に重要な部分を占めています。

コンサルティングファームでは、フラット(公平)な評価がされています。
これは紛れもない事実です。

しかし、評価をする人はAIでもロボットでもなく、人間です。
思い入れのある人物を、昇進させてあげたいと思うのは、人情として理解できます。

そして社内には、昇進を決める会議の場で、声の大きい(影響力のある)の人物は、どこのコンサルティングファームにもいます。
「この人が言うなら、まあ仕方ないか。」となる人物です。

また、社員の昇進を決める会議では、昇進候補者の応援合戦のようなものが始まります。(逆に粗を探すような場合も…)
その時に、自分を応援してくれる人物が多いと勝負に勝ちやすくなります。

そういう意味では、社内に多くの知り合いを作っておくことも重要な戦略です。
当然ですが、悪評で有名になるのではなく、実際にコミュニケーションを取って、良い印象を与えておくという意味です。

社内にコネクションを作る方法は、いくつかあるのですが、その1つを紹介します。
それは、普段のプロジェクトの業務以外に、会社のための仕事を手伝うということです。

これは、会社のマーケティング活動や、採用活動、ボランティア活動、社内の広報活動などがあります。

こういった仕事を任されているのは、優秀な管理職の人が多いです。
この優秀な管理職の人たちが、昇進を決める会議で声の大きい(影響力のある)の人物にあたります。

つまり、こういった会社のための仕事を手伝うことで、優秀な管理職の人たちとの繋がりができます。
この管理職の人たちも、普段のプロジェクト業務の空き時間に、マーケティング活動や採用活動をしているので、手伝ってくれるメンバーを募集しています。

ここで恩を売っておくことで、自分の昇進を決める会議では、非常に有力な味方になってくれます。

普段の自分の業績に加えて、こういった打算的な、非常にウェットな戦略も合わせて必要になる場合があるので、頭の片隅に置いておくと役に立ちますよ。

実力+愛嬌で勝負する人がプロモーションしていく

最後に、解説してきたコンサルティングファームで昇進する人の特徴をまとめておきます。

昇進する人の特徴
  • 次の役職(タイトル)で求められるパフォーマンスが定常的に出せている
  • ある専門分野で業界トップクラスの実績を出している
  • 影響力のある社内の人物とコネクションがある

ここまでの解説を読んでくださった方なら、もう理解されていると思いますが、業績(パフォーマンス)が出せているのは、当然です。

次の役職で求められているパフォーマンスを、今の自分が出せているか?と今一度自分に聞いてみてください。

残念ながら、パフォーマンスだけでは、同程度のパフォーマンスを出している候補者と競合したときに勝てる要素が少なくなります。

そこで、普段から、自分の応援者を集めておきます。

そうすることで、目の前の業務だけでパフォーマンスを出している人物ではなく、社内の活動を通して、会社自体のプレゼンスや、優秀な人物の採用を手伝ったという点も考慮されて、非常に昇進(プロモーション)しやすくなるでしょう。

コンサルティングファームを目指される方や、コンサルに入りたててで、昇進の仕組みがよく分からないという方に向けて解説してみました。

以上となります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。