スキルアップ

外資コンサルに求められる地頭の良さってどういうこと?ってのを解説してみた

外資コンサルを受けようと思っている学生の方や、すでに社会人経験があり、中途採用で受けようと考えておられる方は、良くこんなことを耳にすると思います。

コンサルタントは地頭が良くないとなれない!

コンサルには地頭が良い人が多い。

良く耳にはしますが、では「地頭が良い」って具体的にどういうこと?って思ったことはありませんか?

僕は思っていました。(笑)

コンサルタントになって「地頭が良い」とはどういうことか分かってきたので、僕なりに解説してみようと思います。

 

地頭という事象を3つの機能に分解する

仕事であったり、人との会話であったり、基本的にこれらを実施するために、人は以下の3つのことをしています。

  • インプット
  • 思考
  • アウトプット

これらの機能の”質”が高い人を、地頭が良い、僕は考えています。

 

インプット

これは目の前で起こっていることや、言われたことを、正確に把握し、理解できる能力です。

例えば、会社の上司に「明日、この件でクライアントと話したいから時間を押さえといて」と言われたとする。

誰しもが、この「明日、この件でクライアントと話したいから時間を押さえといて」という日本語の意味は理解できると思う。

 

これを聞いた「地頭が良い人」と「普通の人」の感じ方を書いてみよう。

 

普通の人
普通の人
あー明日上司は、クライアントと打合せしたいんだなぁ。
予定押さえてって頼まれたなぁ。
地頭が良い人
地頭が良い人
この件で打合せするってことは、Aさん、Bさんの予定を確認しないとな。
会議室の空きも。資料を投影するからプロジェクターも確保しよう。
この件だと、議題は2つあるから、時間は1時間あれば十分だろう。

ここで勘の良い方なら、お気づきだろうが、地頭が良い人はすでに「思考」を始めているのである。

 

思考

これは違う言葉で言いかえると、インプットした情報の構造化する能力です。

地頭が良い人の頭の中は、こうなっています。

(この会議の予定を押さえるレベルの情報だと本人は無意識にやっていることが多いです。)

まず、このように言われた内容を構造化します。

その上で、言われた内容を実施するために不足している点を明らかします。

When 明日といわれているが、明日の何時から何時までなのか。
What この件と言われているが、議論すべき論点は全部で2つある。
Who Aさん、Bさんが共通して空いている時間は?(→Whenにもつながる)
Where Aさん、Bさん及び上司が共通して空いている時間で、都合よく空いている会議室は?
How 対面での打合せか?ウェブ会議か?
資料を紙で印刷するか、プロジェクターで投影するか?
プロジェクターで投影する場合は、プロジェクターの空き状況は?

このように不足点を明らかにした後は、アウトプットの準備に入ります。

アウトプット

アウトプットの準備として、思考した結果、判明した不足点を解消していきます。

不足点を解消する上でのポイントは「変数」が何かを理解することです。

変数がいっぱいあると、どこから手をつけて良いのか分からなくなるので、まずは1つ、変数を固定するところから始めます。

具体的にどういうことか解説します。

今回の場合は、Aさん、Bさん、上司の、共通して空いている時間を探すところから始めます。

この打合せの時間枠が決まると、次はその時間で空いている会議室が決まります。

会議室が決まれば、そこにプロジェクターがあるのか、ないのかが判明します。

それが判明したら、プロジェクターを準備する必要があるのかどうかが判明します。

プロジェクターがなければ、打合せ資料を印刷する、という新しいタスクが発生します。

会議室がなければ、ウェブ上(オンライン)で会議を実施するかどうかを確認できます。

 

このように1つの変数を決めることで、連鎖的に他の変数が決まっていきます。

アウトプットを出すうえで、最も重要な変数を最初に固定すること

今回は、「クライアントと打合せを実現すること」が求められているアウトプットなので、それを出す上で最も重要な変数は、参加者全員の予定の確保です。

会議の形態や、資料の共有方法などの変数は、二の次で大丈夫です。

 

これらの変数が全て決まったタイミングで、今回のアウトプットである「会議招集」を参加者に送ることができます。

 

地頭が良い人が、これを言われて5分後には会議招集を送っている頃、普通の人は、求められているアウトプットを出すための道筋が見えておらず、何をすれば良いかわからないため、あわあわしながら、会議室が全部埋まっているぅぅぅー!!と、てんぱっている状態です。

地頭を鍛えるには、鍛え方を知るところから始まる

ここで、具体例として5W1Hを使って構造化しましたが、構造化の方法はいくらでもあります。

いわゆるフレームワークって呼ばれるものですが、ここでは詳細を省きます。

まずは、簡単でも良いので、求められているアウトプットを出すために、何が決まっていれば、準備されていれば、出すことができるのかを考える癖をつけることが大事です。

僕が、この知識を吸収したのは「イシューからはじめよ」と「ゼロ秒思考」の2冊です。

この2冊を読むことで、地頭が良いとはどういう状態なのかが理解できます

あとは、ひたすら訓練を積むだけです。

一つのタスクを進める上でも、この地頭という観点を持っているだけで、タスクの捉え方が変わります。

これは訓練で伸びますので、やれば誰でも手に入れることができる能力です。

この能力があれば、目の前に膨大なタスクがあっても、冷静に分析し、どれから進めていけば良いか分かるので、焦ることがなくなります。

 

ぜひ試してみてください。

最後まで読んで頂きありがとうございました。