コンサルへの転職

【コンサル面接対策】採用担当が解説 | ケース面接をやる理由とは?

外資系のコンサルティングファームへの転職を検討している人、もしくは就職活動でコンサルを目指している人は「ケース面接」という言葉を聞いたことがあると思います。

普通の日系の企業の面接では実施されることがない特殊な面接形態なので、知らない人も多いと思います。

コンサルへ入社するためには、避けては通れないと言っても過言ではないと思います。

ケース面接とは…
ある数値を概算(推定)した上で、具体的な問題に対する打ち手を考えるような質問がされます。
【質問例】

  • 渋谷駅前にあるタピオカ屋の売上を3倍にするにはどうしたら良いでしょうか?
  • あなたの水泳部の部員を2倍に増やすにはどうしたら良いでしょうか?
  • 北海道の観光客を増やすにはどうすれば良いでしょうか?

そもそもケース面接ってなんでやる必要があるの?というところを理解すると、実際のケース面接で面接官が見ているところも理解できます。

おもむろに対策してもあまり意味がないので、ケース面接をやる理由をしっかり理解した上で、対策してみてください。

ケース面接をやる理由
  • パッと答えが出ない問題に出会ったときの反応を見るため
  • 抽象的な事象を適切に分解して、具体的に理解しようとしているかを見るため
  • 論理的な思考を確かめるため

それでは、1つ1つ解説していきます。

見当もつかない問題への反応を確かめている

コンサルタントの仕事は、経験したこともない課題が次から次へと出てきます。
それに対して、冷静に対応していく必要があります。

クライアントからしても「これってどうやったら良いんだろう…?」と不安そうに相談を持ち掛けられることもあります。
(というか、それがコンサルの仕事w)

そのときにクライアントと一緒に焦ってしまっては、クライアントから信頼を失ってしまいますよね。

なので、自分が対応したこともなく、見当もつかないような課題が、いきなり目の前に現れたときに冷静に対応できる素養があるかを見ています。

抽象的な事象を具体的な物事に分解できるかを確かめている

実際のコンサルタントの業務として取り扱う課題は、最初は非常に抽象的なことが多いです。
それを具体的な小さな構成要素に分解して、個別に考えていくことで、課題への対策も具体的に、明確になります。

昨年度より売上が5%下がっている。
どうにかしたい。

こんなことをいきなり言われたら、普通はどうして良いか途方に暮れますよね。

例えば、この課題だと以下のような分解が考えられます。

  • 各拠点ごとの売上高
  • 商品ごとの売上高
  • 営業マンごとの売上高

分解することによって、課題となっている事象が起きている原因がどこにあるのかが明確になります。
(本当はもっと細かく分解する必要がありますが。)

ケース面接の例で言えば、タピオカの売上を3倍にするには以下の方法があります。
「売上高 = 単価 x 個数」なので、単価を3倍にするか、個数を3倍にする必要があります。
ここでは「売上高」を「単価」と「個数」に分解しています。

良く使う分解の仕方を、世の中では「フレームワーク」と呼んでいます。

フレームワークについてはコンサルタントにとって論理的思考(ロジカルシンキング)が必要な理由で詳しく解説しています。

根拠に沿って論理的にストーリーを組み立てることができるかを確かめている

最後は、論理性です。
基本的には、上記の分解ができれば一定の論理性があることは担保されます。

ここでは「頭の中の思考という意味での論理性」と、「相手に説明する上の論理性」があった場合、後者を見ています。

ケース面接では、自分の頭の中で考えたことを相手にプレゼンする必要があります。
論理的に相手に説明できるかどうかを見られています。

頭の中で考えたことを分かりやすく論理的に説明するためのストーリーを組み立てることも、コンサルタントにとっては重要な素養です。

ケース面接はコンサルタントの素養を見抜く最適な方法である

最後に改めて、ケース面接をやる理由をおさらいしておきましょう。

ケース面接をやる理由
  • パッと答えが出ない問題に出会ったときの反応を見るため
  • 抽象的な事象を適切に分解して、具体的に理解しようとしているかを見るため
  • 論理的な思考を確かめるため

これまで見てきた通り、ケース面接をこなすための要素は、冷静に物事を分析し、最適な単位に分解し、解決策を検討し、分かりやすく論理的に説明できることでした。

これって、そのままコンサルタントに求められる要素なんですよね。
私のこれまでのコンサルタントとしての経験でも、非常に多くというか毎日、このどれかの要素を使って作業をしています。

つまり、ケース面接に物怖じせずに取り組めるということは、優秀なコンサルタントになる素養がある人物を適切に見極めることができる最適な方法だったのです。

以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。