外資系コンサルタントと言っても、一体どんな仕事、業務をしているのかが、ぱっと分からないことも多いです。
基本的には、コンサルタントの業務は、社外秘でクライアントと機密保持の契約を結んでいるため、情報が洩れることはありません。
そのため、具体的な業務のイメージが湧かないこともあります。
また、コンサルタントには、ファームによって業務範囲が異なるため、まずは、そこから理解することから始まります。
戦略系コンサル | 家を建てるかどうかを決める |
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総合系コンサル | 家の建て方を決める(どこに、どれぐらいの大きさで) |
IT系コンサル | 家を建てる方法を決める(鉄筋コンクリートするか、木造にするか) |
もう少し詳しく見ていきましょう。
戦略系コンサルティングファームのお仕事
外資コンサルを目指そうとしている方の多くは、この戦略系コンサルティングファームを目指そうとされていると思います。
戦略系のお仕事は、非常に抽象的なテーマ(企業全体のグループ戦略、事業戦略、マーケティング戦略など)が多いです。
必ず正しい答えがない中で、クライアントを納得させるアウトプットを出すためのメンタル面、体力面でのタフネスさも求められます。
業界全体の関連情報を分析し、クライアントにとって意味のある示唆を出すことで、クライアントを正しいと思われる方向へ導くことを主な業務としています。
最近では、企業の方向性の提示だけでなく、具体的な方法論まで提示、さらには実行支援まで含めてサービスを提供するファームも増えてきました。
医療機器のグローバル展開の事業戦略の検討
かなり抽象度の高いテーマですよね…。
検討すべき観点が、非常に多く、複雑になりそうなことが分かります。
- どのような医療機器なのか
- その医療機器の市場規模はどれぐらいか
- どの国に展開するのが良いか
- 展開に必要な期間、費用
そもそもこの医療機器のグローバル展開はすべきではない、と結論付けることもあります。
総合系コンサルティングファームのお仕事
総合系コンサルティングファームの仕事は、戦略系コンサルの仕事と比較すると、かなり具体的になってきます。
主にクライアントの業務効率化がメインの仕事になります。
業務の生産性を上げたり、コストを下げたり、法制度への対応なども総合系コンサルの仕事です。
業務の効率化となった場合、最近ではほぼすべてがIT化の流れに進むので、システムの要件定義や設計業務までも総合系コンサルが請け負うパターンも増えてきました。
総合系のコンサルティングファームに相談してくるクライアントは、すでに戦略部分が決まっているので、大枠の方向性が決まっています。
それを具体的な方法論まで提示します。
企業のグローバルレベルでのITガバナンスの構築
グローバルに事業を展開している企業の場合、各国の情報システム担当者が独自の判断でシステムを導入し、グローバルで統制がされていないことも多いです。
それを、グローバルで統一することで、各国で検討している観点などを、一元的に検討、決定したり、運用ルールを統一することで、グローバル全体での工数削減につなげることが主な目的です。
クライアントのCIO(情報システム系の一番偉い人)へのアドバイザリー等も行います。
これはかなりITに寄った例ですが、総合系コンサルティングファームは、様々な業界ごとに、様々なテーマでサービスを提供しているので、決してITに特化しているわけではないという点だけは勘違いされないようお願いします。
IT系コンサルティングファームのお仕事
総合系とIT系の垣根がなくなってきているという話を上記でもしました。
しかし、まだまだITに特化したコンサルティングファームがあることも事実です。
基本的には、総合系コンサルが出した方法論に対して、その方法をITでシステム化するための要件定義を行うのが、IT系コンサルのお仕事です。
ERPシステムの要件定義
IT系コンサルの業務は、基本的には、要件定義までがメインですが、その後続タスクである、設計業務や構築業務までの引き受けているケースも増えています。
アクセンチュアなんかは、自社でシステム開発部隊も抱えているので、システムの構築まで含めたトータルなサービスを提供しています。
設計業務からSE(システムエンジニア)と呼ばれる人たちの業務になってきます。
人の単価は、上流から下流にいくにつれて、安くなっていきますので、企業側からすると、単金の高いコンサルタントは、上流部分だけ決める際に使って、設計フェーズに入るとできるだけ単価の安いITベンダーに任せることが多いです。
コンサルタントの仕事は抽象度により異なる
これまで見てきたように、戦略系コンサルティングファームと呼ばれるファームは企業の今後の方向性や、事業の進め方等の抽象度の高い内容を取り扱います。
総合系コンサルティングファームになってくると、決まった方向性に対して、どのように検討を進めていくかという、方向性と方法論の間を埋めていきます。
IT系コンサルは具体的な方法を実現するための要件を定義していきます。
以上となります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。