日本の高度経済成長期には、当たり前だった働き方が崩れつつあります。
「終身雇用」「年功序列」のような雇用形態は、時代の流れに合わなくなって、崩壊しつつあります。
今、40代、50代の方々は逃げ切れる世代だと言われています。
しかし、20代、30代は1社で40年勤めあげて、年金で老後の暮らしを支えるというモデルは、ほぼ無理になるでしょう。
私自身も、元々は「終身雇用」「年功序列」の代名詞とも言える、典型的な日本の大企業に勤めていました。
仕事でも海外の有力な企業と競合する場面が多くなり、商品力でも負けていることを肌で感じていました。
なので、私は、自分で今後成長する市場に飛び込み、その市場で有力なスキルを身に付けるために「転職」という選択をしました。
その選択は功を奏し、年収は上がり、現在でも多くの企業やエージェントからヘッドハンティングの連絡が来ています。
このような会社に依存できなくなった時代に、備えておくべき生存方法を解説していきます。
私が考える、重要なポイントを最初にまとめておきます。
- 自分の市場価値を客観的に理解する
- キャリアを活かした転職方法を身に付ける
- 常にスキルアップできる環境を用意する
Contents
終身雇用の崩壊は間違いなく起こる
最近の以下のニュースをご覧になった方も多いと思います。
経団連の中西会長は、企業が今後「終身雇用」を続けていくのは難しいと述べ、雇用システムを変えていく方向性を示した。大学側と経団連が議論した結果を、来週公表する予定。
経団連・中西宏明会長「正直言って、経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っているんです。どうやってそういう社会のシステムを作り変えていくか、そういうことだというふうに(大学側と)お互いに理解が進んでいるので」
経団連の中西会長はこのように述べ、「人生100年時代に、一生一つの会社で働き続けるという考えから企業も学生も変わってきている」との認識を示した。
引用元URL : Yahoo!ニュース
日本自動車工業会・豊田章男会長:「なかなか終身雇用を守っていくというのは難しい局面に入ってきたのではないかと」
トヨタの豊田社長は業界団体のトップとして、終身雇用について「雇用を続けている企業にインセンティブがあまりない」などと述べ、今のままでは継続は難しいとの認識を示しました。
引用元URL : Yahoo!ニュース
日本のトップの大企業の社長と、大企業の集まりである経団連の会長が揃って、終身雇用を続けていくことが困難である旨を示しました。
終身雇用が困難になっていく理由は大きく2つあります。
- 日本の経済成長の鈍化
- 人口減少(少子高齢化)
日本の経済成長の鈍化すると、企業は従業員を確保できない
終身雇用制度は、経済成長が止まらない(永遠に成長し続ける)前提で作られています。
経済成長が止まると、企業の売上も横ばい~下がっていくことになります。
そうなったときに、企業は、固定費である従業員の数を減らしたくなります。
言い方を変えると、会社として従業員を定年まで雇っておくメリットがないのです。
今の日本は経済の成長が鈍化しているため、高度経済成長期に合わせて設計された制度を、続けていくことは困難です。
すでにみずほ銀行、富士通、NECなどの大企業が従業員のリストラに動きだしています。
人口減少により、若手の給料を勤続年数が多い従業員にまわせない
終身雇用の設計として、多くの若手の給料を安く設定し、勤続年数の長い従業員の給料を高く設定しています。
しかし、少子高齢化により、入社してくる若手が少なくなり、勤続年数の長い従業員が多くなると、この設計はうまく機能しません。
いわゆる年金制度の崩壊と同じ理屈です。
サラリーマンにとっての生存方法は転職とスキルアップ
終身雇用がなくなると言って、全員が起業したり、フリーランスになれるわけではありません。
しかし、サラリーマンを続けながらも生き残っていく方法を考えないと、1社にしがみつくことになり、最も家族を養わなければならないタイミング(40歳~45歳)で、リストラに合うリスクを避けることができません。
サラリーマンも自分のキャリアは、自分で切り開いていく必要性が高くなってきました。
サラリーマンとして企業から求められる人材になるために、行うべきことは以下の2つです。
- 転職
- スキルアップ
簡単なことのように思えますが、この2つが思い通りにできないと、目の前の業務に忙殺され、気づいたら一つの業務しかできないまま40代を迎えて、詰みです。
自分のキャリアを活かした転職方法
1社に依存しないためには、常に自分を市場の中でどれだけの価値があるかを知っておく必要があります。
そのためには、現状、転職を検討していなくても、日常的に転職エージェントと連絡を取りながら、自分の今持っているスキルだと、どれぐらいの年収(市場価値)になるのかを理解しておくことをおすすめします。
現状の市場価値を知る
今の自分が持っているスキルや、業務経験から、どれぐらいの年収で企業からオファーされるのかを知りたい場合には、「ミイダス」を使います。
ミイダスは、直近の所属企業での業務経験を登録します。
多くの転職者のデータベースを基に、自分と似た業務経験をした人が、オファーされた平均年収を提示してくれます。
これを見ることで、自分が今、市場でどれほどの価値がある人間なのかを、ざっくり理解することができます。
転職エージェントとキャリアの棚卸をする
ざっくりと自分の市場価値を把握したら、次は実際に転職エージェントに合って、自分のキャリアの棚卸をしましょう。
もちろん自分でもできますが、キャリア形成のプロと対話しながら、進めていく方が進めやすかったです。
また、エージェントはその名の通り、代理人なので、自分の代わりに企業を探してきてくれたりします
キャリアの棚卸をして、自分の強みや、経験を活かせる(高く買ってくれる)ような企業を探してもらうのは、非常に有効です。
転職を初めてする場合も、そうでない場合も、リクルートエージェント、doda、@type転職は登録しておいて損はありません。
業界に特化したエージェントも存在しますが、まずは総合的な求人を持ってきてくれるという点で、この3つの転職エージェントに登録しておくことをおすすめします。
隙間時間での効率的なスキルアップ
サラリーマンは、普段の業務で非常に多忙です。
朝9時から、場合によっては夜遅くまで働くことも珍しくありません。
家に帰ってからも、家事や子育てもする人も多いでしょう。
スキルアップや勉強をしないまま日々を過ごしている人が多いです。
企業が定年まで仕事を約束してくれていた時代は、それでも良かったかもしれません。
時代の移り変わりが早く、求められるスキルも変化が激しいため、常にスキルアップをしておかないと自分の市場価値はすぐに落ちてしまいます。
私は、通勤時間やお昼休みなどの隙間時間を利用して、スキルアップをしています。
音声学習やアプリでの講義がおすすめ
隙間時間を使って、知識の補充やスキルアップは、音声学習とアプリでのオンライン講義を使ってやっていました。
特に良く使っていたのは、Udemyとグロービス学び放題です。
サラリーマンに必要とされるビジネススキルの講義が網羅的に準備されているので、自分の欲しいスキルが見つかります。
実際に使ってみた感想は以下の記事でも紹介しています。
自分を「商品」であると考え、市場価値を意識する生き方になっていく
冒頭でも記載した通り、企業の終身雇用は終わりに近づいています。
その中で、一人の人間として、市場から求められる人間にならないと、生き残っていけない状態になります。
そこで、自分を「商品」として見ると、市場価値を感じやすくなります。
自分に何が提供できるのかを常に考え、提供できる内容を更新し続け、時代の変化についていける人が、これからの時代でも生き残っていく人になると思います。
- 自分の市場価値を把握する
- 転職エージェントを使って、自分の売り込み先を探す
- 自分のスキルを常に向上させる
- 自分を「商品」として捉える
以上となります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。