絶対に中途採用です。
いきなり結論から言ってます。
外資コンサルを経験してみたい方は多いと思うのですが、外資コンサルになれる方法は2つです。
- 新卒採用で入社する
- 中途採用で入社する
当たり前ですが、この2つしかありません。
外資コンサルになるにあたって、新卒採用、中途採用のメリット/デメリットを紹介しながら、なぜ中途採用の方が良いのかということを書いていきたいと思います。
新卒採用
新卒採用のメリット
見習いからスタート
確実に言えるのが、見習いからスタートできるということです。
コンサルタントはクライアントから見ると、1人あたりに月250万~300万のお金を支払って契約しているプロフェッショナル人材です。
そこで、品質の低い資料を提示したり、議論展開を見せてしまうと一瞬でクライアントからの信頼を失います。
最悪の場合、クライアントからNGが出され、プロジェクトから外されてしまうことがあります。
しかし、新卒で入社した場合は、1年間は新入社員ということでクライアントからお金をもらわずに、プロジェクトに勉強要員として参加する権限が与えられています。
クライアントからすると、お金を払わずに1人雇えるので嬉しいことです。
コンサルティングファーム側からすると、まだお金をもらうレベルの人材になっていないので、クライアント先には本来出せないのですが、現場で実際のプロジェクトに参加させることによって成長させることができます。
このようにクライアントをWin-Winの関係を用いて、現場で育ててもらうことができます。
抜群の研修
新卒でコンサルティングファームに入社した場合は、3か月程度、非常に考え込まれた研修を受けることが出来ます。
中途だと、3か月も業務をせず、研修だけ受けるなんてことはありえません。
長期でコンサルタントに必要とされるスキル(ロジカルシンキング、スライドライティング、プレゼンテーション、ドキュメンテーションなど)を非常に高いクオリティで学べる環境というのは、新卒で入社した人の特権です。
新卒採用のデメリット
専門性がつきにくい
文字通り、新卒なので学生がビジネスで通用するレベルの専門性を持っていることはかなり少ないです。
そして、コンサルタントに求められるスキルというのは、ロジカルシンキングやスライドライティングなどの汎用的なものもそうなのですが、クライアントの業務内容や、業界の状況、今後の業界の見通しなど、クライアントに特化した知識や、ITに関する知識など、専門的な知識の方がより重要になってきます。
クライアントからすると、同じ業界について理解が深いコンサルタントの方が単純に信頼できますよね。
何も専門性がない新卒のコンサルタントが、2~3か月で様々なプロジェクトを転々を回されても、「何も専門性がなく、ただ資料を作るのがうまい人」が出来上がるだけです。
実際、同じプロジェクトにアサインされ続けるケースもありますが、プロジェクトの状況というのは非常に流動的で、いつ終わるかも分かりませんし、その時動いているプロジェクトの内容も様々です。
このような状況の中で、自分の専門性を身に付けていくというのは本当に大変なことだと思います。
入社が非常に狭き門
これは大学生で就活をされる予定の方に向けた内容になりますが、はっきり言って外資コンサルは非常に狭き門です。
1つのコンサルティングファームで10~50人程度しか採用されません。
(ITコンサルに近いようなコンサルティングファームだと100人単位での採用もあります。)
また、事実として非常に高い学歴も要求され、東大、京大、東工大、一橋、早慶上智、また海外の有名大学からの候補者と戦うことになります。
しかも、同時期に一気に採用が始まるため、非常にレベルの高い層が、一気に集まって、ほとんどが入社することができません。
中途採用
中途採用のメリット
専門性をつけてからコンサルになれる
ある程度、事業会社で経験を積んでおくことで自分のキャリアに”色(業種)”がついてきます。
営業なのか、PMなのか、SEなのか、などです。
この”色(業種)”と”業界”で自分の専門性が定義できます。
金融業界に向けたシステム構築については、要件定義からサービスリリースまでの流れを理解しており、さらに注意すべき点も分かっており、人にアドバイスできる状態にある。
ということであれば、金融業界から求められるシステムの要件などに深い専門性があるので、それを活かしたコンサルタントになることができます。
クライアントと話をする場合でも、「他社ではこのような場合、このような対応策を用いています」など、自分の経験から話すこともできるので非常に説得力のあるプレゼンとすることができ、結果的にクライアントからの信頼も得やすくなります。
採用の門戸が広い
コンサルティングファームの特徴の一つとして、人の入れ替わりが非常に激しいことが挙げれらます。
僕も転職して中途入社したのですが、僕の同期でも100人以上がいて、同時に中途入社研修を受けました。
そこで、毎月100人ぐらいは採用していると人事の方が言っていました。
新卒だと一回のチャンスで多くて100人ぐらいしか採用されなったのに対し、中途採用だと毎月100人採用しているんですよね。
しかも、「毎月100人×コンサルティングファームの数」なので、チャンスは新卒に比べてかなり多いです。
さらに、新卒で受ける場合は、就活の時期にエントリーシートを出して…となりますが、中途採用の場合は、通年で受けることができるので、自分の好きなタイミングでエントリーシートを出せば良いです。
中途採用のデメリット
コンサルティングワークができない
実はコンサルタント業務って、事業会社で使ってきた頭の使い方と全然違います。
ある課題に対して、どのように対策を打っていけば良いのは、本当の課題の原因は何なのか、など事業会社にいるとあまり考えないことを考えなくてはいけないので、ここに慣れるまでにかなり苦労します。
事業会社やベンダーにいるとこんな感じです。
お客さんの要求事項に合わせて構築するこのようになります。
受け入れテストも要件で提示している指標をクリアしているので問題ありません。
コンサルタントでは、こうなります。
なぜこの要件が必要なのか?
これらの要件をすべて満たしている必要があるのか?
優先順位は?
この要件を満たさない場合のメリット、デメリットは?
これらで本当にこの課題は解決されるのか?
これは完全に慣れの問題です。言い切ります。慣れです。
全く違う頭の使い方をしなければならないんだと気付いてから、数をこなして、頭を慣れさせていけば大丈夫です。
まとめ
外資コンサルになるためにどうするかという今回の問いに対する回答としては、冒頭でも記載した通り、中途採用に軍配が上がります。
新卒の場合は、まず入れません。
中途の場合も難しいですが、枠と回数が新卒と比べて多いし、専門性をつけてからチャレンジできるので確率もあがります。
唯一の中途採用のデメリットである、コンサルティングワークができないことですが、これは入社してから場数を踏んで訓練すればできるようになります。
中途採用の場合は、地頭+専門性で勝負できるのが大きいです。
(新卒採用は、地頭オンリー…)
なので、外資コンサルへの転職を考えていらっしゃる方は、ご自身の専門性が何か、その専門性を活かしてどのような実績を作ったかをまとめておくと良いです。